梅柄の着物は冬・正月・通年に着よう

梅柄の着物の季節は冬・正月・通年

梅が咲くのは1月～3月です。
梅が写実的、かつ単独で描かれている場合は正月から立春の頃（1月1日～2月4日頃）までに着るのがおすすめです。

梅がデザイン化されている場合や、秋の菊など他の季節の草花とともに描かれている場合は、通年着ることができます。

梅柄の着物の意味

梅は厳しい寒さの中でも香り高く咲くことから「百花の魁（さきがけ）」とも呼ばれ尊ばれてきました。

梅は中国原産の花木で、奈良時代の遣隋使や遣唐使が中国から持ち帰りました。
万葉集にも多く詠まれ、春の到来を告げる花として愛好されてきましたが、やがて平安時代になると桜へと関心が移っていったようです。

万葉集の頃は白梅が人気でしたが、平安時代になると紅梅がもてはやされるようになりました。
白梅は香りを楽しみ、花期の遅い紅梅は色を楽しむといいます。

清少納言の枕草子にも下記のように登場しています。

梅といえば、菅原道真の「飛梅」の話が有名です。
菅原道真が左大臣藤原時平の偽りの訴えによって太宰府に流され、遠く筑紫の果てに流されることになりました。
道真は日頃愛していた「紅梅殿」の梅の蕾がふくらんでいるのを見て歌を詠み、都を離れました。

すると、紅梅殿の梅の枝が太宰府に飛んできた、という話です。

以下、梅の花の独特なデザインについて紹介します。

捻梅（ねじうめ）

「捻梅」とは花弁が重なり合ってねじれているように見える柄です。

梅鉢（うめばち）

「梅鉢」とは真ん中に小さな円を配置し、そのまわりに大きな丸を5つ配置した柄です。

裏梅（うらうめ）

「裏梅」とは梅を裏から見た様子をデザインした柄です。

槍梅（やりうめ）

「槍梅」とは梅の花と蕾をつけた枝を、まるで槍のようにまっすぐに立てて伸ばした柄です。

梅と組み合わせることの多い着物の柄

鶯は別名「春告鳥」ともいわれ、梅と取り合わせることが多い柄です。

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