源氏香柄の着物の季節は通年
源氏香はデザイン性の強い柄のため通年着ることができます。
源氏香とともに特定の季節の草花が描かれている場合は、その季節に沿って着ましょう。
源氏香柄の着物の意味
源氏香とは平安貴族の間で流行した香合わせの遊びにちなんだ柄です。
幾何学的な形ですが、古典文芸の雅な趣があります。
源氏香は後水尾天皇の頃に考案された組み香で、5種類の香りを5包ずつ合計25包作り、香元が任意に5包ずつとって香を焚きます。
その香を嗅ぎ分け、香の異同を5本の線で示す遊びです。
同じ香だと思うものは線で繋ぎ、香の差異を当てていきます。
どれも違う香だと思う場合は、それぞれの線は独立した形となります。
源氏香は、この5本の線の組み合わせによってできる52の形を源氏物語の各巻に当てはめたものです。
(源氏物語は全54帖あり、そのうちの桐壺、夢の浮橋の2つにちなんだ源氏香はありません)
源氏香は、源氏物語の各巻を象徴するモチーフとともに用いられることもあります。
源氏香と源氏物語あらすじ
源氏香とそれに対応する源氏物語の巻名・あらすじを紹介します。
(リンクの飛び先は、管理人が作成した別サイト「源氏物語のあらすじ」です)
源氏物語 第一部
源氏香 | 巻名 | あらすじ |
- | 桐壺 | 光源氏の誕生。桐壺更衣の死。藤壺の入内 |
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帚木 | 雨夜の品定め。源氏、空蝉とちぎる |
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空蝉 | 源氏は空蝉と会えず、残された小袿を持ち帰る |
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夕顔 | 源氏は夕顔を連れ出すが、物の怪によって夕顔が死ぬ |
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若紫 | 源氏、紫上をかいま見る。藤壺は源氏の子を宿す。紫上を引きとる |
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末摘花 | 源氏、鼻の赤い末摘花と会う |
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紅葉賀 | 源氏は頭中将と青海波を舞う。藤壺は皇子を出産 |
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花宴 | 源氏、朧月夜君と会う |
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葵 | 朱雀帝譲位。車争い。葵上の死。源氏、紫上と結婚 |
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賢木 | 源氏、六条御息所を訪れる。桐壺帝の死。朧月夜君との仲が発覚 |
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花散里 | 源氏、花散里とちぎる |
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須磨 | 源氏、時勢が変わったため須磨に下る。暴風雨に遭う |
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明石 | 源氏、明石に移り明石上に会う。朱雀帝により召還 |
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澪標 | 朱雀帝譲位。明石上、源氏と住吉で会う。六条御息所の死 |
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蓬生 | 源氏、困窮する末摘花と再会する |
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関屋 | 源氏、空蝉と出会う |
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絵合 | 前斎宮が入内。源氏、絵の優劣を競い勝つ |
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松風 | 二条院東院の造営 |
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薄雲 | 紫上、明石姫君を養育。藤壺の死。帝、実父が源氏だと知る |
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朝顔 | 源氏、朝顔斎院を訪れる。夢に藤壺が出現 |
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乙女 | 夕霧の教育。夕霧と雲井雁の恋。六条院の造営 |
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玉鬘 | 夕顔の遺児・玉鬘が源氏に引き取られる |
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初音 | 六条院の新春 |
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胡蝶 | 春の御殿の舟楽。玉鬘に言い寄る人々 |
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蛍 | 蛍火に輝く玉鬘の美しさ。夕霧、柏木のそれぞれの恋 |
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常夏 | 無教養な近江君 |
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篝火 | 篝火に照らし出される玉鬘の美しさ |
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野分 | 夕霧、紫上をかいま見る。源氏、夕霧の風のお見舞い |
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行幸 | 大原野の行幸。玉鬘の裳着 |
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藤袴 | 夕霧、玉鬘に言い寄る。髭黒、玉鬘を慕う |
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真木柱 | 玉鬘、髭黒と結ばれる。髭黒の北の方、里へ帰る |
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梅枝 | 明石姫君の裳着。東宮の元服 |
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藤裏葉 | 夕霧、雲井雁と結婚。明石姫君の入内。源氏、准太上天皇に |
源氏物語 第二部
源氏香 | 巻名 | あらすじ |
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若菜上 | 源氏、女三宮と結婚。明石女御出産。柏木、女三宮をかいま見 |
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若菜下 | 冷泉帝譲位。紫上が重病に。柏木、女三宮と契り妊娠させる |
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柏木 | 女三宮、柏木との子を出産。柏木の死 |
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横笛 | 柏木の一周忌。柏木遺愛の横笛を源氏が預かる |
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鈴虫 | 女三宮の持仏供養。源氏は女三宮と鈴虫の音を聞く |
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夕霧 | 夕霧、柏木の妻・落葉宮を引きとる。雲井雁は激怒 |
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御法 | 紫上の法華経千部供養。紫上の死。源氏、悲嘆にくれる |
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幻 | 源氏、紫上を回想。出家を決意 |
- | (雲隠) | 巻名のみで本文なし。源氏の死去 |
源氏物語 第三部
源氏香 | 巻名 | あらすじ |
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匂宮 | 薫と匂宮は香を競い合う |
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紅梅 | 真木柱の再婚。匂宮、継姫君を望む |
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竹河 | 薫、大君に想いを寄せる |
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橋姫 | 薫、2人の姫君(大君と中君)をかいま見。薫、出生の秘密を知る |
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椎本 | 匂宮、宇治を訪れる。薫、大君に心中を明かす。匂宮、縁談を断る |
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総角 | 大君、薫になびかず。匂宮、中君と契る。大君の死 |
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早蕨 | 中君、匂宮によって二条院に迎えられる |
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宿木 | 匂宮、六君と結婚。薫、大君に似た浮舟を知る。薫、女二宮と結婚 |
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東屋 | 浮舟、二条院に移るも匂宮が言い寄るため宇治に移る |
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浮舟 | 匂宮、浮舟と契る。浮舟、死を決意 |
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蜻蛉 | 浮舟、行方知らずになる |
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手習 | 浮舟、僧都に発見され小野に移る。浮舟、出家する |
- | 夢浮橋 | 薫、浮舟の生存を確認。浮舟、下山を拒む |
源氏香と組み合わせることの多い着物の柄
源氏香には皇室、帝の象徴である桐が添えて描かれることが多いです。 桐柄の着物の季節は通年 桐の着物はおめでたい柄として通年着ることができます。 桐柄の着物の意味 桐は天界に生息する瑞祥樹のひとつとされ、鳳凰が梧桐の木に棲み、竹の実を食べるといわれてきました。 善政君 ... 続きを見る 続きを見る 着物の柄に用いられる植物を一覧で紹介します。 基本的に、花だけがデザイン化された柄は通年、花とともに茎や葉が描かれた写実的な植物の柄は季節に沿って着るのがおすすめです。 植物の着物の柄一覧 続きを見る
桐(きり)柄の着物は通年に着よう
花の着物の柄
植物の着物の柄
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器物の着物の柄
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